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労働訴訟裁判の傍聴

労働訴訟の裁判傍聴に行ってきました

以前のブログでは台北地方法院へ行って手当たり次第に傍聴をしてきました。

daifukuglobal.hatenablog.com

今回は自分の仕事に関係する労務関係の訴訟の傍聴しにいきました。

場所は前回と同じ台北地方法院の3階にある民事訴訟の法定です。

ネットで当日行われる裁判の予定がチェックできますので、そのなかから労務に関するものをピックアップしました。

中国語では「勞訴」「重勞訴」と書かれたものになります。

 

法廷の出入りは自由

各法廷の入口にあるモニターで、裁判の予定や進行状況が確認できます。

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法廷入口にあるモニター

法廷は常時開放されていますので、興味があれば自由に入っても構いません。

ただし裁判の内容によっては、関係者以外の入出が禁止されるものもあります。

傍聴に訪れる人はあまりいないので、気兼ねなくゆっくり見学することができます。

たまたま今日は小学生ぐらいの集団が見学に来ていたりもしました。

あと法廷内では私語や飲食等は禁止ですので気をつけないといけません。

今日傍聴した法廷はすべて労務関係の裁判でしたので、ずっと同じ場所にいました。

裁判官と書記官、助手は同じで、案件ごとに弁護士や当事者が入れ替わっていました。

今日傍聴した中で興味があった2つの事案を紹介します。

 

労務関係の民事訴訟

1つ目は、あるバス会社に勤務する運転手が会社を訴えた事案です。

原告(運転手側)の主張

労働基準法第14条1項「会社が雇用時に虚偽の意思を表示し、労働者側に誤解を与え損害を被った」に違反

根拠:三節獎金(ミニボーナス)や各種手当が支払われなかった

 

被告(会社側)の主張

労働基準法第12条4項「労働契約もしくは就業規則に違反し、程度が重大なもの」に違反

 根拠:無断欠勤を3日以上行った、病院の診断書を提出しなかった

 

すでに何回か法廷で審議が進められた案件でしたので、内容を理解するのに時間がかかりましたが、概ねこのような内容でした。

おそらく水掛け論になっていて、先にどちらかが不正を行ったと主張しているような内容でした。

今回も話は平行線のままでしたので、約1ヶ月後に再度審議することになりました。

 

上記の労働基準法第12条と第14条、あと第10-1条、第11条は常に引き合いに出される条項ですので、企業側も熟知しておく必要があります。 

 

労務関係の民事訴訟② 

2つ目は、ある企業が退職した社員に対して研修費の支払いを求めた事案です。

原告(企業側)の主張

・研修を途中でやめた場合は、研修費用の4倍を違約金として支払うという誓約書にサインをしている

・上司に退職を相談した際に、上司が違約金を発生する旨を伝えたが、本人(被告)はそれを了承した。

・退職の際に、引き継ぎを行わなかっただけでなく、個人の備品を会社に放置したままで会社に損害を与えた。

 

被告(元社員)の主張

・違約金の件は上司から聞いたが、了解したと返事をしただけで同意はしていない。

・違約金が200万元の根拠が不明なため、支払う義務はない。

 

今回の審議では会社側は実際に上司を出廷させて証言をさせていました。

また会社側は弁護士2人体制に対して、元会社員の被告は弁護士1名のみでした。

答弁の内容や弁護士の主張を聞いているだけだと、会社側に有利に働いているように感じました。

200万元の違約金の根拠もきちんと説明ができていて、第三者から見ても納得できる内容でした。

あと一番大きいのは、弁護士の力量が大きく左右されるような気がします。

今回の元会社員の弁護士はなんとなく頼りがいがなく、裁判官から何度も注意を受けていました。

前回の傍聴の時もそうでしたが、弁護士によって心証が大きく変わると感じました。

こちらも5月の末に再度審議を行うことになりました。

 

・証拠や根拠となるデータをきちんと用意しておく
・良い弁護士に依頼する

これが裁判で重要になってくると思います。

良い弁護士に依頼するのが一番難しいかもしれないですね。

 

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